当選確実の一報を受け喜ぶ立憲民主党の酒井菜摘氏(中央)。右は蓮舫参院議員=28日午後、東京都江東区(鴨川一也撮影)

「利権やお金で動くのではなく、まっとうな政治を目指してきたことが受け入れられたと思う」

28日に投開票された衆院補欠選挙の東京15区で初当選を確実にした立憲民主党新人の酒井菜摘氏(37)は午後8時ごろ、「当確」の一報が事務所にもたらされると、支援者らに深々と頭を下げてこう述べ、会場は万雷の拍手に包まれた。

江東区議を2期務め、昨年12月に挑んだ同区長選では次点で惜敗。覚悟の上で臨んだ今回の補選では、「まっとうな政治へ」を主張。政治資金規正法を改正し連座制の導入など、政治家本人への罰則を強化すべきだと訴えて、政治資金パーティー収入不記載事件を巡り揺れる与党・自民党にくさびを打ち込んだ。

看護師・助産師として数多くの出産現場に立ち会い、自身も子宮頸(けい)がんや不妊治療を乗り越えた経験を持つことから「お母さんが明るく子育てできれば世の中は明るくなる」をスローガンに、女性と子供への支援も主要なテーマに掲げてきた。

選挙期間中は優勢との情報が伝えられるなかでも気を緩めることなく、区内をくまなく歩いて勝利を引き寄せた。

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