党の顔にふさわしいのは誰か。17日告示された日本維新の会の代表選は、4氏で争われる構図となった。この日は大阪市内で街頭演説会と合同記者会見を開催。今後は12月1日の新代表選出に向けて、オンライン討論会や各地での演説会を通して、党のあり方や目指すべき国家像などを巡り議論を戦わせる。
吉村洋文共同代表(49)=大阪府知事=は「次世代のための政党」を掲げ、社会保障改革や教育無償化▽道州制の実現など統治機構改革▽「飲み食い政治」に代表される永田町文化の転換――を主張。「地域分権型の政党が日本に一つくらいあってもいい」とし、首長である自身が代表になる意義を「永田町のど真ん中にいないからこそ変えられる」と訴えた。
金村龍那衆院議員(45)=比例南関東ブロック=は「全国政党・改革政党への進化」を旗印に、各地域で首長を獲得し、議会で第1党を目指すと打ち上げた。また、都道府県の垣根を越えて道州制に合わせた党支部をつくることや、議員同士が国民が求める改革を議論するプロジェクトチームの設置を提案。「全国が熱狂する改革案を国民に届ける」と主張した。
空本誠喜衆院議員(60)=広島4区=は「維新スピリッツとは政治家が覚悟を示すこと」と定義。全国政党を目指す上で、災害復興や財政再建を目的とした新たな「身を切る改革」が必要だとして、地方議員も賛同できる仕組みへの変更を訴えた。また、社会保障改革で手取りを増やすには、緊縮財政から積極財政への転換が重要だとして、自ら制度設計の先頭に立つとした。
前神奈川県知事の松沢成文参院議員(66)=神奈川選挙区=は衆院選での敗北を「都構想が2度否決され、維新に大きな目標がないから応援されない」と分析。皇居の京都移転▽国民の直接投票で首相を選ぶ「日本型首相公選制」の導入▽首長や国会議員の任期制限――を標ぼう。「文化の首都・関西と政治の首都・東京の二つの軸で日本を引っ張る」と呼び掛けた。【鈴木拓也、東久保逸夫】
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