兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事が19日、兵庫県庁に初登庁し、就任式が行われました。
県庁に到着すると、大きな拍手で「おかえりなさい!」と迎えられた斎藤知事。
県庁の玄関前で、深く一礼しました。
その後、当選証書を授与されると、「しっかりと頑張りたいと思います。ありがとうございます」と述べました。
就任式では、県職員や県民に向けて、これまでの感謝や今後の抱負を述べました。
【斎藤元彦知事】
本日から兵庫県知事に就任をさせていただきました。
この間、文書問題はじめ、多くの県民の皆様、そして関係者の皆様に県政に対するご心配、そしてご不安な気持ちを与えたということを改めて心からおわびを申し上げたいと思います。
そして、職員の皆様にもこの不在の50日間、服部副知事を中心に、この兵庫県政を支えて仕事をしていただきました。心から本当に感謝を申し上げたいと思います。
そして、多くの職員の皆様にも県政に対するご不安やご心配をおかけしたということも大変申し訳ないと思っております。
今回、多くの県民の皆さんからご負託を受けまして、選挙を勝たせていただいて、もう一度兵庫県知事として仕事をさせていただくということになりました。
本当に今日もたくさんの方がお越しいただいております。改めて多くの皆様のご支援、そしてお力に心から感謝を申し上げたいと思っております。
■丁寧に皆さんとのコミュニケーションや対話を尽くしていく
これから新たな兵庫県政をスタートさせていくということになります。
私自身もこの間3年間、一生懸命、県政改革と、そして新たな兵庫県づくりに向けた若い世代への支援含めた県民の皆さん目線での、県民の皆さん本位の政策をさせていくということをこの3年間、全力でさせていただきました。
一方でやはり仕事というものは自分自身だけでは1人ではできない。
先ほど服部副知事からもありましたけども、全ての県庁職員の皆様含めた関係者の皆さんの支え、そしてサポートがあってこそ、県の組織そして県民の皆さんにとっての仕事ができているんだということを、私自身ももっともっと深く心に刻んでいくということが今回、本当に考えさせていただいたというところです。
もう一度、兵庫県知事として仕事をさせていただきます。
どうか多くの県民の皆さんのために頑張っていきたいと思いますので、職員の皆さんもこれから一緒に仕事をさせていただきたいと思います。
私自身も、もっともっと丁寧に丁寧に、皆さんとのコミュニケーションや対話を尽くしていく。私がさせていただきたい政策の方向性を幹部の皆さんのみならず、中堅、若手の皆さんとも丁寧に話をして、みんなで思いを共有して、一緒の方向で向いていくということが大事だと思いますので、これからもぜひ斎藤知事、そして斎藤県政を支えていただけるのは本当に県職員の皆さんですから、しっかりと一緒に仕事をしていくと。
これは本庁職員の皆さんだけじゃなくて、県民局、県民センターの皆さん、そして全ての職員の皆さん一緒です。教育委員会もそうですし、警察、そのほか行政委員会の皆さんもそうです。ぜひみんなで一つのチームとなってやっていきたい。
■自分自身、これから生まれ変わる。一からスタートしていく。謙虚な気持ちをもってやっていきたい。
そのためにも、自分自身もこれから生まれ変わる。一からスタートしていくという気持ち。何よりもやはり謙虚な気持ちを持ってやっていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。
私も人間ですから、これからもう一度再スタートさせていただくという中でも、やはりまだ至らないところも出てくると思います。こうした方がいいということもたくさんあるかもしれない。
そういった時にはぜひ服部副知事からでもいいですし、直接皆さんから『斎藤知事はもう少しこうした方がいい』とかっていう声も、ぜひ届けていただきたい。
耳の痛い話だからこそ、私は真摯に耳を傾けさせていただいて、自分自身に受け止めて、それをもっと良い県政をしていくために頑張っていくための糧とさせていただくということが大事だと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
■ネット上での職員批判「職員は一生懸命仕事をしている」理解を求める
県政運営は、これから本当に大事な局面です。そんな中で今回の問題になって、職員の皆様にもこの間多くのご負担をかけました。
特に、ネット上でかなり厳しい県職員の皆さんに対する指摘もあったということです。
ただ、多くの県民の皆さんに知っていただきたいのは、県職員の皆さんは本当に真面目に一生懸命働いて、県政を日々頑張ってやっていただいてます。
出先機関や現場の皆さん、そして道路や河川とか保健所や本当にいろんな病院も含めて、いろんなところで本当に真面目に一生懸命やっていただいてるのが、兵庫県庁の皆さんでございます。
本庁でも、幹部の皆さん、それから中堅、若手の皆さんも本当に一生懸命この50日間の不在の間も県政を支えていただきました。
その兵庫県庁の職員の皆さんが、あくまで県民の皆さんのために頑張っていただいているということをですね、多くの皆さんにもご理解をいただいて、これからも私とともに県職員は一生懸命仕事をやっていきますので、どうかご理解、そういった温かい目というか、理解をしていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
■知事、県職員、議会が「一つのチームでやっていく」
これからやはり空白だった50日間を取り戻していく意味でも、特に来年の予算編成含めてしっかりこれから議論を皆さんとともにやって、良い施策、そして良い事業、良い取り組みをしていくということが大事です。
県議会との皆さんとの関係も、しっかり対応を重ねながら取り組みを一緒になってやっていくと。
知事そして県職員の皆さん、そして議会が車の両輪となって、みんなで一緒に良い兵庫県をつくっていくということが本当に大事だと思います。
選挙も終わりましたんで、一つみんなでやっていくという、一つのチームでやっていく。これを皆さんとともに進めていきたいと思います。
そして何よりも多くの県民の皆さんとともに、この兵庫県をもっともっとより良い兵庫にしていく。前に進めていく。県民の皆さんのための政治、県政をしていくということを心からお誓い申し上げたいと思います。
■「みんなで一緒にもう一度頑張っていきましょう」
今日から新たな兵庫県庁の、私、斎藤県政の新しいスタートになります。
皆さんとともに、そして皆さんへの感謝の気持ち、そして謙虚な心をもう一度心に刻んで、もう一度再スタート、一からやり直していくということで、頑張っていきたいと思います。
どうか皆様、そしてメディア関係の皆さまもこれから斎藤県政をしっかり見ていただくことは見ていただくということと同時に、県政の情報発信など、ぜひこれからもご協力いただきたいと思います。
今日からまたスタートになりますので、どうぞ職員の皆さま、そして何よりも県民の皆さま、斎藤県政のご理解、そしてお力添え、そして、また時には指導もいただきたいと、支援もいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
みんなで一緒にもう一度頑張っていきましょう。ありがとうございます。
■「人って変わると思わない。本心がどこなのかわからない」
一方関西テレビの取材に対し、斎藤知事の返り咲きについて兵庫県の職員は以下のように答えました。
【職員A】「謙虚にリスタートと言ってるが人って変わるとは思わないし、本心がどこなのかわからない」
「知事がっていうより側近がどうなるかが怖い。側近が返り咲いたらまた結局知事は同じような行動するのでは」
「パワハラは実際にあったって聞いてるだけに正義のように戻ってくるのが不思議。これも『噂やん』ってネットで批判されるんですかね。民意で選ばれたんで淡々と仕事やるのみ」
■「公務員なので誰がリーダーでも仕事するのみ」
【職員B】「斎藤さんに賛成反対あるだろうけど、我々は公務員なので誰がリーダーでも仕事するのみ。一緒に頑張るしかない。混乱を収めて欲しい。百条委員会とか第三者委員会で明らかになっていくのは見てきたい」
「正直辞めたい。口だけ言っても職員は誰も信用しない」
【職員C】「選挙がおかしい。斎藤さんは、立花さんの演説を肯定も否定もしなかった。間違ってたら発信すべきだと思うけど、それもしなかった。元県民局長と同じ職員として、人権侵害が起きてたことは許せない」
「職員たちは『どうしたらいんだろう』というのが多い。正直、辞めたい。今日の就任式でも『生まれ変わる』と言っていたけど、そこは信頼できない。口だけで言っても職員は誰も信用しない」
「職員が斎藤さんが生まれ変わったかどうかを判断するのは、最側近をどのように処遇するのか、1人空いている副知事にどんな人を就任させるのか」
■「県立大無償化、県庁舎建て替え、十分な議論経ず決定しようとしたプロセスで県庁が混乱した」
【職員C】「予算査定の議論を職員を巻き込んでするか。県立大無償化、県庁舎建て替え、それ自体がダメだから職員や県議の批判が集まったのではない。一部の限られたメンバーで、思いつきのような政策を、十分な議論も経ないまま決定しようとしたプロセスが県庁内の混乱の原因となった」
「形だけの対話ならいらない。県庁舎を500億円にするとか、演説で言うてたけどそれもおかしい。どんな機能があって、耐震性でという話があり、そこから数字はでてくるもの。数字とか形ありきで、議論せずそれに向かうから職員は離れていった」
「これとは別に、当選したあとも百条委員会での追及は続けてほしい。これで、疑惑がなしになるなんておかしい」
■「SNSなどで職員が知事をいじめていると書かれ、動揺などにより、辞める職員も出てくると思います」
【職員D】「斎藤さんが戻ってくるとは、県職員誰も考えてなかったと思うので、どう接していったら良いのか、多くの県職員が不安だと思います」
「今回の選挙は、デマや真偽不明の情報が飛びかいました。また、SNSなどで職員が知事をいじめていると書かれ、動揺などにより、辞める職員も出てくると思います」
「ただ、選挙で多くの人の信を得たのは事実です。割り切って県民の為に仕事を行っていく」
【職員E】「民間でいう『社長』が不在だったわけだから、誰であろうと正常に戻ったのはよかった。生まれ変わるという言葉を信じるしかない」
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