福井県が独自に原発の安全性を検証する「県原子力安全専門委員会」が22日開かれ、10月、関西電力の美浜原発3号機の配管に穴が見つかったトラブルに対して、再発防止策の徹底を求める意見などが出されました。
22日は、鞍谷文保委員長ら専門委員会のメンバー10人が出席し、関西電力や国の原子力規制庁の担当者らが説明しました。
10月、美浜原発3号機の冷却系統の配管に穴が見つかったトラブルの対応では、委員から「長年の経験や勘でトラブルに対応している印象がある。本社や協力会社の技術水準を上げていく必要があるのではないか」といった厳しい意見が出されました。
鞍谷委員長は「関電もマニュアルは作っているが、有事に引き出せていない現状。知識の管理や伝承が大事」などと話し、全国で初めて50年超え運転に入った高浜原発1号機については、長期運転の実績がある海外の原発の情報を収集することなどを関西電力に求めました。
また、原子炉真下の活断層の存在が否定できず、国の再稼働の審査が不合格となった敦賀原発2号機について、大地震が発生した際に、燃料棒の冷却に問題はないか質問が出されました。
原子力規制庁の担当者は、燃料棒は十分に冷えていて冷却プールの水が漏れても、空気による冷却で安全性は保たれるなどとして、追加の安全対策は必要ないとの考えを示しました。
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