自民党の石破茂元幹事長は29日のBS日テレの番組で、衆院解散・総選挙に関し「(解散は)ばくちじゃない。国家、地域、議員の命運がかかっているので、そこは本当に(岸田文雄)首相はよくよく考えて判断されると思う」と述べた。
28日投開票された衆院3補選で自民が全敗したことで早期解散は困難との声が党内で相次ぐ一方、9月の自民党総裁選前に首相が解散に打って出るのではないかとの見方もある。大幅な議席減の可能性も指摘される早期解散をけん制した発言とみられる。
石破氏は、衆院解散について「決められるのは首相だけなので、我々があれこれ言うことではない」と断った上で「みんなそれぞれ政治家人生や、その地域のいろいろな利害がかかっている。ある程度の見通しを持たないで『えいや』という感じでは(解散)しないと思う」と述べた。
また、石破氏は3補選のうち東京15区と長崎3区で自民が候補擁立を見送ったことについて「政権与党が有権者に選択肢を示さないのはあるまじきことだ」と批判。唯一、擁立した島根1区でも敗れたことについて「あそこまで一生懸命やって、勝てなかったのはやはり構造的なものがある。なかったことにしようというのは、もってのほかなのであって、党全体として分析しないといけない」と語った。【川口峻】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。