岸田文雄首相は1日午前、フランス、ブラジル、パラグアイの3カ国歴訪のため政府専用機で羽田空港を出発した。パリで開かれる経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会で基調演説し、気候変動や生成AI(人工知能)などの諸課題で国際協調を呼びかけるほか、南米2カ国とは「グローバルサウス」(新興・途上国)への関与強化の一環として経済協力を推進する。
首相は出発に先立ち羽田空港で記者団に、OECD閣僚理事会出席に関し「ルールに基づく自由で公正な国際経済秩序を構築し、強化する取り組みを主導していくことを訴えたい」と語った。
南米訪問については「日本と中南米との今日までの道のり、未来に向けての道のりをキーワードにしながら政策スピーチを行う」と説明した上で、「現地の日系社会との連携を確認する機会にもしたい」と述べた。岸田首相の南米訪問は就任後初めてとなる。
最初の訪問先パリには1日午後(日本時間2日未明)に到着する予定。2日にOECD閣僚理事会に出席した後、フランスのマクロン大統領と首脳会談に臨む。その後、3日(同3~4日)にブラジルの首都ブラジリアでルラ大統領、パラグアイの首都アスンシオンでペニャ大統領とそれぞれ個別に会談する。4日(同5日)にブラジル・サンパウロで新たな中南米政策を10年ぶりに発表する。6日午後に帰国する。【村尾哲、内田帆ノ佳】
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