【ローリー(米ノースカロライナ州)=永原慎吾】 岸田文雄首相は11日夜(日本時間12日午前)、米ワシントンで行われた日米比3カ国による史上初の首脳会談について「自由で開かれた国際秩序を維持強化するためには、同盟国、同志国の重層な連携が求められる。海でつながった自然なパートナーである3カ国が幅広い連携をしていくことが重要だ」と述べた。訪問先の米ノースカロライナ州ローリーで記者団に語った。
首相は「地域や国際情勢についての意見交換し、経済、外交・安全保障といった幅広い分野において議論を行い、共同ビジョンステートメントという形で大きな方向性を示すといった成果があった」と説明した。定例化するかを問われ、「決まっていないが、3カ国の枠組みをこれからも大事にしていきたいという思いで一致したと考えている」と述べた。
米連邦議会上下両院合同会議で行った演説に関し「日米の共通の価値に基づいて未来志向のメッセージを発し、米議会や米国民、世界に向けてそれを伝えることができた」と述べた。「米国が築き上げてきた国際秩序が新たな挑戦に直面している。自由や民主主義が世界中で脅威にさらされている。引き続き米国のリーダーシップが必要不可欠であり、日本もともに責任を果たす覚悟があるという思いを伝える演説にした」とした上で、「反応を見ても、多くの米国議員に思いを伝えることができたのではないかと感じている」と振り返った。
7月に米ワシントンで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議や、その日程に合わせて検討されている日米韓3カ国首脳会談に出席するかについては、「決まっていないが、今回の訪米において確認されたグローバルパートナーの立場で、こうした外交日程に向けても対応していきたい」と述べるにとどめた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。