ブラジルのルラ大統領(右)と握手する岸田文雄首相=ブラジル・ブラジリアで2024年5月3日、ロイター

 岸田文雄首相は6日午後、政府専用機で羽田空港に帰国し、1日から始まったフランス、ブラジル、パラグアイの3カ国歴訪を終えた。

 フランスではマクロン大統領と会談し、自衛隊と仏軍が共同訓練などで相互往来する際の手続きを簡素化する「円滑化協定(RAA)」締結に向けた交渉開始で正式に合意。岸田首相として就任以来初めてとなった南米訪問は、ブラジルのルラ大統領と脱炭素に関する協業の枠組みを立ち上げ、パラグアイのペニャ大統領とは宇宙と情報通信分野で人材育成や技術協力を推進することで合意した。

 ブラジルのサンパウロでは日本の首相として10年ぶりの中南米政策スピーチを行い、今後3年間で1000人規模の人的交流事業の実施などを表明した。

 国会は連休明けから、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正を巡る与野党の攻防が本格化する見通し。首相は4日(日本時間5日)の記者会見で「今国会の改正に向けて全力を挙げていく」と改めて強調した。【村尾哲】

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