立憲民主党と日本維新の会、共産党の野党3党は8日、自民党の裏金事件を巡って衆院政治倫理審査会で自民議員44人の審査を求め、田中和徳会長に申立書を提出した。与党側も応じる方針を示しているが、弁明に応じるかは各議員の判断となる。
申立書では、これまで政倫審で弁明していない44人について、収支報告書への不記載などがあったとして「進んで政倫審に出席し、不記載等の経緯と使途について説明し、政治的・道義的責任を明らかにすることを要求する」とした。提出後、野党筆頭幹事を務める寺田学氏(立憲)は記者団に「自民党として反省しているのかどうかが、申し立てに対する態度に表れる。しっかりと見極めていきたい」と述べた。田中会長は「開催することになれば、(今国会の)会期内になるべく早くやることになる」と話した。
政倫審の審査では、申し立てを受けた議員に弁明の機会が設けられる。公開、非公開などの開催方法や、申し立てを受けた議員の意向確認については今後、与野党で協議する。
申し立てに先立ち、立憲の安住淳国対委員長は自民に審査への賛同を要請。自民の御法川信英国対委員長代理は「自民党としても申し立てが出た場合には、しっかり対応させていただく」と述べた。
衆院では2~3月に、岸田文雄首相や安倍派、二階派幹部ら6人の申し出によって政倫審が開かれた。参院では2月に野党側が32人の審査を申し立てたが、弁明に立ったのは、世耕弘成前参院幹事長ら3人にとどまった。【源馬のぞみ、川口峻】
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