鉄道写真の愛好家「撮り鉄」のマナー問題について、一部の迷惑な撮り鉄による撮影時の行き過ぎた行為が問題視される中、鳥取県は警察やJRなどと協力し、対策に本腰を入れます。

12日に鳥取県庁で開かれた「鉄の道」マナーアップ協議会。鉄道ファンのマナーの向上を図るため鳥取県、JR、警察、沿線自治体のほか、鉄道ファンなども参加し、山陰エリアの、いわゆる「撮り鉄」問題の現状や対策について話し合いました。

鳥取県・平井知事
「今起こっている事象は、法に触れるものがあると認識をせざるを得ません」

鉄道ファンのマナー問題をめぐっては、4月にデビューした特急やくもの新型車両の運行開始初日の6日に、鳥取県江府町で撮影目的とみられる人が線路に立ち入ったとして列車に遅れが出たほか、10日に出雲市斐川町の山陰線でも線路近くに人が立ち入り、列車の運行に影響が出るなど、事故につながりかねない危険な行為が相次いでいました。
12日の会議では、豊富な撮影スポットがある「鳥鐵(撮り鉄)の地・とっとり」を守るための方策として、鉄道写真を撮る際の5か条の「鉄則」を制定。
「立ち入り禁止の場所には入らない」、「他の撮影者と譲り合う」など5つの「鉄の掟」を掲げ、関係各所が連携して啓発活動を行うことを決めました。
また土日を中心に、日野町にある県の施設や、日南町のJR生山駅などを駐車場として新たに開放することについても積極的に広報するとしています。

日野軍★伯備線ファン倶楽部・森本健一さん
「(鉄道ファンは)撮影時は神経がピリピリしている。列車が来るまでの30分間に啓発チラシを配ったり、移住の勧誘などをしていただければと思います」

鳥取県・平井知事
「1部のマナー違反の方につきましては、ぜひ地域を挙げてマナーアップのキャンペーンをやることを受け止めていただきたい。美味しいものも増える季節なので、時間を取ってゆったりと写真を撮ったり、温泉に入ったり、鳥取の旅を楽しんでもらえるよう我々も魅力のご案内をさし上げたいと思っている」

県は今後、「鉄則」を守って撮影した写真のコンテストを開催するなどして、鉄道ファンにマナー向上への協力を呼びかけていくとしています。

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