威圧的な言動が問題になっている自民党の長谷川岳参議院議員。

 UHBが入手した札幌市職員とのやりとりの音声データには当時の緊迫した様子が記録されていました。

 「狂ってるよ。環境省と札幌市はボケてる。僕はブチ切れるよ。これだったら」(長谷川岳参院議員)

 これは3月の脱炭素社会に向けたGX関連のセミナー後、長谷川議員が札幌市幹部に向けて発言した内容です。


 札幌市への情報公開請求でUHBが入手した約30分の音声データには、冒頭から会議のメンバーがそろっていないことへの不満を口にする長谷川議員との”緊迫した様子”が記録されていました。

 「そこの札幌市の連中!みんな仕事するけど、そういうところ一番大事にしなきゃいけないところを無視じゃん。信じられない」(長谷川岳参院議員)

 「はい、お話は聞いておりましたが」(札幌市幹部)

 「何かしたのかしてないのか」(長谷川議員)

 「していません」(札幌市幹部)

 「なんでしていない?なんで気づかない?」(長谷川議員)

 長谷川議員を巡っては国の予算成立時に、北海道がお礼のメールを送るタイミングなどを調整していたことが明らかになっていますが、この音声データにも”お礼の強要”ともとれるやりとりが収められていました。


 「こっちは毎日勉強しながら、各省庁の皆さんとやりとりしながらね、要は規制緩和を全部通すようにやってるよ。あんたから1回もありがとうもくそもメールもない。ありがとうもない。結果もない。『誰だお前は』って感じだよね」(長谷川議員)

 「はい、申し訳ございません」(札幌市幹部)

 こういった威圧的言動を受け、鈴木知事や秋元市長は調査を実施。

 その結果、幹部28人による私費での祝電送付や5年間で525回、約3800万円に上る出張など長谷川議員に対する”特別な対応”が明らかになりました。


 「威圧的と受け止めた職員が複数人確認された。改めていただくよう申し入れた」(鈴木直道 北海道知事)

 「物言いはかなりきつく、対応した職員は萎縮する、報告を受けているので改めてほしい」(秋元克広 札幌市長)

 これを受け、長谷川議員は反省の言葉を口にしました。


「今まで正しいことをストレートに発言するというところを自分のとりえだと思っていた反面、ストレートすぎるというところは十分にあったのではないかと、表現方法に関して本当に無自覚であったと心から反省しています」(長谷川議員)

 まるで組織の”上下関係”があるかのような長谷川議員と北海道や札幌市職員との構図。長谷川議員はパワハラに該当するかは明言を避けています。

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