今年に入り、運行トラブルが相次いでいる熊本市電でまた『信号無視』のミスです。

熊本市交通局は13日、運転士が電車用の赤信号を無視して電停に進入するミスが起きたと発表しました。

【熊本市交通局の会見】
「多大なる迷惑と不安を与え、深くおわび申し上げます」

【熊本竜太アナウンサー】
「辛島町方向から洗馬橋電停に向かっていた市電は、赤い×印の信号を無視して進行しました。男性運転士は『ダイヤに遅れがあり焦りがあった』と話しているということです」

熊本市交通局によりますと、13日午前9時半ごろ、洗馬橋電停で電車用の信号が赤にもかかわらず、50代の男性運転士が交差点の手前で止まらず、そのまま電停に進入したということです。

このミスで他の車両との接触などはなく、乗客3人にケガはありませんでした。

熊本市電をめぐっては、今年に入りドアを開けたまま走行するなど『重大インシデント』2件を含む4件のトラブルが起きていて、今回で5件目になります。

5月2日にも上熊本電停付近で運転士が信号を無視して電停を出発するという今回と同じようなミスが起きていました。

相次ぐトラブルに担当者は…。

【熊本市交通局 松尾 達哉 運行管理課長】
「一件一件その都度、対策をしているが、それでもなかなか(トラブルが)止まらないことに危機感を覚えて重く受け止めている」

【熊本市 大西 一史 市長】
「本年1月以降、重大事故につながりかねないインシデントが立て続けに発生しています。改めてこのことを重く受け止め、深く市民におわび申し上げます。大変申し訳ございませんでした」

14日の定例会見、大西市長は相次ぐ市電のトラブルを陳謝した上で次のように述べました。

【熊本市 大西 一史 市長】
「非常に由々しき問題。組織の中で慢心といったら語弊があるかもしれないが、安全への感覚がおろそかになっていた部分があると認識している。そうでなければ、こんなにインシデントが発生することはありえない」

熊本市は運転士不足や待遇の問題など背景を含めて検証するため、有識者による検証委員会を設置。5月23日に1回目の会合が開かれる予定です。

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