大阪府知事で日本維新の会の吉村洋文共同代表の「僕は『0歳児選挙権』をやったらいいと思ってる。これだけ少子高齢化が進んでいる日本だからこそ、僕はやはりやるべきだと思います」との発言が、賛否両論の議論を呼んでいる。

「0歳児選挙権」の導入を、次の衆院選の公約に盛り込む考えを示したのだ。

吉村共同代表は、「子どもが意思表示できない間、親が代理行使するというふうになったとき、政治家は強烈にそちらの方を向くと思う」と話す。

吉村氏は、子どもが成人するまでは、保護者が代理で投票権を行使することを想定し、党内で協議を進めているという。

31歳の女性は、「いいかなと思います。子どもの将来のこととか考えられる」と評価する一方で、39歳の女性は「子どもいない人とかもいると思うので、そのあたりは平等じゃないかな」との意見だ。

3年前に行われた衆議院の総選挙での年齢別の投票状況を見てみると、60代や70代の投票率が70%を超え、強い影響力を持つ一方で、子育て世代の中心、30代の投票率は40%台にとどまっているのが現状です。

もしも0歳児選挙権が導入され、保護者が子どもの代理で投票するようになると、どのような変化が起きるのか。

選挙プランナーの大濱崎卓真さんは、「若い子育て世代の投票率の上に0~17歳までの投票が乗ることで、子育て世代の投票率を上げる。高齢者の方と遜色ない投票率に、見かけ上はなる」と指摘する。

一方、街からは賛否両論、さまざまな声が飛び交った。

30代夫婦は、「子育てしている人たちの声を拾っていただけるなら、1番助かる。投票へのモチベーションも上がるし、子どもが興味を持つきっかけになる」と賛成の意見。

一方61歳の女性は、「1人1票は譲れないところだから、それが不公平になっちゃうんじゃないかな」と反対。また反対との立場の30代女性も「子どもが12人いる人とか、12回できるの?」と疑問をあらわにする。

また30代の女性は「夫婦の間でも考え方は違って、投票は別だと思う」と反対。別の30代女性は「将来を担う子どもに代わって意見が言えるので良いと思う。子育てしやすい環境になれば良いなと思う」と賛成の立場だった。

実現には公職選挙法の改正が必要なため、今後、さらに議論を進めていく考え。

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