任期満了に伴う千葉県茂原市長選は14日告示される。現時点でいずれも無所属で5選を目指す現職の田中豊彦氏(71)と、新人で県議の市原淳氏(47)が立候補する予定だ。4年前の前回市長選で自民党推薦で4選を決めた田中氏に対し、昨春の県議選で自民党公認候補として再選した市原氏。市長選は保守分裂の一騎打ちの公算が大きい。投開票日は21日。

市長選は、昨年9月の台風13号の接近に伴う大規模な浸水被害を含めた防災対策のほか、医療・福祉、子育て政策などを争点に舌戦が繰り広げられそうだ。

田中氏は初当選時、財政危機に陥っていた市財政の立て直しや行財政改革など4期16年の実績を掲げ、市政の継続を強調する方針だ。一方、地元選出県議の市原氏は市政刷新を訴え、若さをアピールする戦略。県や国との太いパイプも活用した活性化策を訴える構えだ。

争点の防災対策については昨年の浸水被害を念頭に、排水ポンプの整備や一宮川の堤防かさ上げを主張する田中氏に対し、市原氏は「田んぼダム」の推進や下水処理能力の向上など持論を展開する。

前回市長選で過去最低を更新した投票率(37・34%)の行方も注目される。

投票は21日午前7時~午後8時まで茂原市内25カ所で行われ、同日午後9時から市民体育館で開票される。期日前投票は一部を除いて15日から市役所などで行われる。選挙人名簿登録者数(3月1日時点)は7万4787人。

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