記者会見する北海道の鈴木直道知事=12日午後、道庁(坂本隆浩撮影)

威圧的な言動などが指摘されている自民党の長谷川岳参院議員(北海道選挙区)を巡り、同氏への面談が含まれる道幹部4人の出張旅費が昨年1年間で518万円に上ることが道の調査で分かった。道は国会議員への対応について全体像を把握するため、範囲を広げて調査を始めている。

12日の定例記者会見で鈴木直道知事が明らかにした。

道は今回の問題を受け、長谷川氏との接点が多い幹部職員4人を対象に出張回数などを調査。「長谷川氏との面談が含まれていた出張」は62回で旅費は総額518万円とした。最も回数が多かったのは前経済部ゼロカーボン推進監25回(旅費約195万円)、次いで前水産林務部長20回(約177万円)、前副知事10回(約99万円)、前経済部観光振興監7回(約46万円)。

このうち「長谷川氏だけとの面談のみを目的とする出張」は15回で、旅費は約110万円だった。内訳は、前水産林務部長7回(約62万円)、前経済部ゼロカーボン推進監6回(約41万円)、前経済部観光振興監2回(約8万円)で、前副知事はなかった。

道は、長谷川氏への対応を目的とした今回の出張調査結果を踏まえ、「国会議員への対応状況を把握することが大事」(鈴木知事)として、道内選出や北海道とかかわりのある国会議員約30人程度に対象を広げ、課長級以上の職員700~800人の過去5カ年分の出張回数と費用を調べる。

長谷川氏を巡っては、威圧的な言動などで北海道や札幌市で複数の職員が萎縮したことが確認されていることから、新たな出張調査の内容によっては威圧的な言動の有無なども確認する方針としている。

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