風力発電の設置は今後増加する見通しだ(秋田市・国見山の陸上風車群)

ミサイルや戦闘機を監視する自衛隊のレーダーや通信設備の運用を妨げないようにするため、陸上での風力発電施設を設置を規制する法律が17日の参院本会議で可決、成立した。自衛隊施設の周辺に風力発電に使う風車を建設すると、レーダーの電波を反射し、監視を妨げる恐れがあることに対応する。

風力発電の設置を制限する法案は発電施設を自衛隊の建物の周辺に建設する場合、事業者に事前の届け出を新たに義務づける。自衛隊の任務に「著しい支障」が生じると判断した場合、事業者と対応を協議するため、建設を2年間制限できる。

建設を制限する区域は防衛相告示で指定する。全国30カ所ほどある警戒管制レーダーの周辺などを想定する。在日米軍の施設周辺を対象に加える可能性もある。

政府は再生可能エネルギーを推進しており、風車は今後増加する見込みだ。洋上風力発電については建設時に自衛隊の活動を考慮する規定があるが、陸上には厳格な法規制がなかった。

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