参院の政治倫理審査会は17日、派閥の政治資金パーティーをめぐり、収支報告書への不記載があった議員でまだ弁明を行っていない議員29人に対し、政倫審への出席と説明を要求することを全会一致で議決した。

参院政倫審をめぐっては、3月14日に世耕弘成前参院幹事長、西田昌司議員、橋本聖子元五輪相の3人が弁明を行い、残った29人に対しては、野村哲郎政倫審会長の名前で出席を求める説明文書が出されていた。

回答期限は5月13日だったが、自民党が29人の意向を確認したところ、弁明のために出席する意向を示した議員は1人もいなかった。

このため17日の審査会で、29人に出席を求める正式な議決が全会一致で行われた。

同日中に野村政倫審会長から、出席を求める文書が29人全員に配布されるが、回答期日は定めていない。

議決後、参院政倫審の佐藤正久与党筆頭幹事は記者団に対し、「17条の議決という形で議員の政治的責任や道義的責任を国会の場で求めざるを得なかったことは、非常に残念で極めて遺憾だ」とした上で、「公文書の重みをしっかりかみしめて、できるだけ早く出席の回答をいただきたい」と述べた。

政倫審は出席を求める議決を行っても、本人の同意がなければ出席を強制することはできず、裏金議員が国会で弁明を行うかどうかは不透明だ。

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