公選法違反で逮捕された「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者=東京都江東区で2024年4月25日午後4時6分、深津誠撮影

 公職選挙法違反(自由妨害)容疑で逮捕された政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者は、2017年の衆院選で安倍晋三元首相の地元・山口4区に無所属で出馬し落選した際も、安倍陣営の演説会を妨害するような行為を繰り返していた。

 安倍氏の陣営の当時の関係者によると、森友・加計学園問題を追及する市民団体の共同代表を務めていた黒川容疑者は選挙期間中、山口県下関市内であった安倍陣営の個人演説会の会場前に現れ、「安倍首相のお友達を優遇する政治が許せない」などとマイクを使って大音量で演説。安倍氏の妻の昭恵さんが応援演説をした際も同様の行為を繰り返した。安倍陣営の選挙カーが車でつけ回され、何度もスマートフォンで動画を撮影されたという。

 関係者の一人は「当時は陣営で徹底的に無視しようと対応を話し合ったが、選挙期間中はずっと妨害行為が続いて困った」と話した。【上村里花、山本泰久】

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