岸田首相は22日の参院予算委員会で、6月から始まる所得税と住民税あわせて1人4万円の定額減税を給与明細に明記させる政府の方針について説明したが、質問に立った立憲民主党の辻元代表代行は「国民には減税は国民にアピール。増税・負担増はステルス。下心ありありだ」などを批判を展開した。
質問の中で辻元氏は「いくら減税されたかは企業に給与明細に義務としてしっかり書かせると。じゃあ、増税の時も義務として書かせるのか」と指摘し、公的医療保険料に上乗せして徴収する子ども子育て支援金についても明細への明記を義務付けるのか尋ねた。
これに対し岸田首相は「法律上、義務的に明記する事項と定められているものではないが、制度導入までに詳細について確定するという扱いになっている」と述べるにとどめたが、辻元氏は「結局、岸田政権は国民には減税はアピール。増税・負担増はステルス…隠すということがはっきりした」と批判した。
また、岸田首相は委員会の中で「給与や賞与の支払時に減税の恩恵を国民に実感していくいただくことが重要であり給与明細に明記されるようにするとともに、集中的な広報などの発信を強めていく」と述べたが、これについて辻元氏は「あなた減税してあげたわよと国民に恩恵をわからせるよう、わざわざ宣伝するようなものだ。おかしい」と批判した。
これに対し岸田首相は「経済の好循環を前に進めていく上でこうした取り組みは、大事だし、政府として広報に尽くすのは政府として当然のことだ」と述べた。
また、辻元氏は、住民税の減税に関し、6月の住民税をゼロとする措置についても取り上げ、「6月に選挙の照準を当てて組み立てた選挙対策だとも言われている。下心ありありだ」と指摘した。
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