立憲民主党の大串博志選挙対策委員長は23日、国会内で記者団の取材に、6月に自身の政治資金パーティーを開くことを明らかにした。 立民は自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、政治資金パーティーの全面禁止を全面的に禁止する法案を20日、衆院に提出している。党の方針との整合性について、大串氏は「法律が通ったら、私も政治資金パーティーは行わない」との説明を繰り返した。(佐藤裕介、宮尾幹成)

◆「法案が通ったらパーティーはやらない」

大串博志衆院議員(立憲民主党のウェブサイトより)

大串氏の事務所によると、パーティーは6月17日に東京都内のホテルで開催する。会費は昼食付きで2万円。 大串氏は、自身の事務所運営が「政治資金パーティーをベースとしている」と話し、立民の法案が成立した場合は「それに合わせて事務所の活動を変えていく」とした。パーティーは、後援会の勉強会として毎年春ごろに定期的に開催しているという。 党が提出した政治資金パーティー禁止法案ついては、「政治全体でパーティーをやめようという法案」と説明。「その(法案が成立するまでの)間において個人でパーティーを行うことはあり得るというスタンスでいた。それ(法案)が通ったら(パーティーは)やらない」などと述べ、自身のパーティー開催とは矛盾しないとの持論を繰り返した。 パーティー収入については「全て政治資金収支報告書にきちんと載せ、1円に至るまで収支明細は明らかにしている」と話した。

◆パーティー全面禁止、党内に異論も

政治資金パーティー禁止法案や、国民民主党などと衆院に共同提出した企業・団体献金を禁止する政治資金規正法改正案を巡っては、立民の党内に異論がくすぶっている。 共同通信によると、小沢一郎衆院議員は5月14日、記者団に「企業献金は悪で、個人は善だとどうして言えるのか。パーティーの何が悪いのか」と指摘。政治資金の透明化こそが重要だと訴えた。 政治資金パーティーを開催したことがあるという立民若手は「(立民提出の法案は)成立しないと分かっているから、国民に受けそうなものを出しているだけ。ポピュリズムだ」とこぼす。


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