大阪湾に迷い込んだクジラの死骸の処理費用が、当初の試算の倍以上に膨らんだ問題で、金額を引き上げるよう進言していた大阪市の課長が、クジラの死骸処理の終了後、業者と会食していたことがわかりました。
去年1月、大阪市の淀川河口付近で見つかった、「淀ちゃん」と呼ばれたマッコウクジラの死骸をめぐっては、当時の松井大阪市長が海底に沈める方針を決定しました。
処理費用については、大阪市は当初およそ3800万円と試算していましたが、業者側はおよそ8600万円と提示。その後、業者の見積額に近いおよそ8000万円で契約されました。
関西テレビが入手した交渉記録によると、直接の担当ではない大阪市の課長が、担当の課長に対し、業者の意向に沿って金額をあげるよう強く進言したことがわかっています。
■「禁止されている会食に該当」
さらに23日の大阪市議会建設港湾委員会で、増額を進言した大阪市の課長が、業者と会食していたことが明らかにされました。
【大阪港湾局の担当者】「課長本人に確認したところ、クジラの死骸処理の終了後、クジラの話とは別に、時間外に事業者を訪問したとのことでした。その際、飲料やお菓子、おつまみなど、自分の分を持参し飲食した、とのことでありましたが、詳細は、入札等監視委員会の結論を待って、事実関係を確認してまいります。
こうした行為は(大阪市の)公正契約職務執行マニュアルで、契約事務に携わる職員に対して、市民に業者との癒着の疑念を抱かれないようにするために禁止されている会食に該当するものと考えております」
この大阪市の課長は、大阪市OBである業者の担当者とは知人同士で、これまでの取材に、「契約が進まないと業者から愚痴を聞いていた」と話しています。
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