能登半島地震で震度6強の揺れを観測した七尾市の「七尾自動車学校」は教習コースや校舎は大きな被害を免れ、1月下旬から教習は再開できたものの、生徒は大きく減りました。
例年、進学や就職を控えた1月から3月の春休みに全国から教習生が集まりますが、ことしは地震でほぼすべてキャンセルになりました。
学校長の三田保さんは「例年の4分の1程度しか入校していません。繁忙期の収入が減り大きな打撃を受けました」と話しています。
教習生の寮も大きく壊れ、経営の柱である「合宿免許」の生徒の7割を受け入れられなくなり、このまま教習生が確保できないと、学校の存続にも関わってくると言います。
「七尾自動車学校」は62年前の昭和37年に開校し、これまで6万人の教習生を送り出してきました。
今回の地震の直後も、休業した近隣の教習所から高校生たちを受け入れるなど地域社会を支えました。
長年、地域のドライバーの講習なども請け負っていて、復興や生活に車が欠かせない能登半島での「免許インフラ」とも言える学校です。
次の繁忙期にあたる夏休みを前に寮が使えない中、「合宿免許」の生徒を確保するため学校は近隣の宿泊施設を借り上げることにしました。
寮に比べてコストはかかりますが、教習料は据え置き生徒を手放さないよう奮闘しています。
地震の直後は余震を恐れて合宿免許のキャンセルが相次ぎましたが、最近は少しずつ県外からの教習生も戻ってきているということです。
学校長の三田保さんは、「運転免許は復興にも大事なツールだと思います。安全運転ができる生徒を1人でも多く送り出すことがわれわれにできる地域貢献だと思っています」と話していました。
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