この時期になると、いろんなところでうなぎの予約注文のチラシを目にします。7月24日と8月5日は土用の丑の日です。
チラシの写真を見るだけで、「うなぎを食べたいなあ」と思ってしまいますが、この気持ちは、気温も拍車をかけています。うなぎの蒲焼きは29℃を超えるとよく売れるのです。(小越久美著「かき氷前線予報します」より)

うなぎの旬は冬ですが、いまや夏に食べるスタミナ食材となっています。通常、気温上昇とともにカロリーの高い食べ物を避ける傾向がありますが、うなぎは特殊です。それは、「暑い時期の食べ物」というイメージがついているからでしょう。この習慣が始まったのは江戸時代にさかのぼり、夏に売れなかったうなぎを売るために「本日、土用の丑の日」というキャッチコピーを貼りだしてから大繁盛したと言われています。

なお、「土用」というのは、季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間を指し、次の季節に変わるための準備期間とされています。「丑の日」というのは、日にちを十二支で数えたとき、丑に該当する日のことです。 丑の日は12日周期で訪れます。

「土用の丑の日」には、あたまに「う」がつくものを食べるとよいとされていて、うなぎにはビタミンA群とB群が豊富に含まれ、夏バテ防止にもなるのです。江戸時代に行われたマーケティングは、理にかなっているようです。

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