今週は、体温並みか体温を上回る気温が続いています。鹿児島市の8月1日の最高気温は37.1℃と、きのう7月31日の37.2℃に続き、観測史上初めて2日連続37℃台の最高気温となりました。
鹿児島地方気象台が観測を開始した1883年から37℃台の最高気温を観測したのは、きょうを含めて7回で、2日続けて37℃台となったことは、ことしの厳しい暑さを象徴しています。
記録的高温の理由は「ドライフェーン現象」
気象衛星ひまわりの8月1日正午の写真です。背の高い勢力の強い高気圧に覆われているため、目立った雲はなくよく晴れました。高温になった理由はよく晴れただけではなく、風の影響、そして聞き慣れないドライフェーン現象(乾いたフェーン現象)が発生したと考えられます。
きょう(8月1日)の最高気温です。紫色はことし最高となった地点ですが、鹿児島市の風上には、37℃前後の最高気温となった伊佐市大口やさつま町柏原という2つの地点があって、風に乗って鹿児島市に流入したと考えられます。
フェーン現象は、風が山を下りるときに気温が上がる現象で、左側は中学生で学習します。今回のケースは、それとは異なり(降水を伴わない、つまり雨が降らない)乾いたフェーン現象、つまり『ドライフェーン現象』も加わった模様です。
もっと詳しく分かりやすく
■きょうの鹿児島市の気温は、朝から上昇12時半ごろには37℃に到達しました。
しかし、一時的に気温が下がり13時ちょうどには33.5℃と30分で3℃以上下がり、その後再び上昇、14時すぎにはきょうの最高37.1℃を観測しました。
■『13時33.5℃』はなぜ起きたのか?
13時以外の風向きは北西が主で、鹿児島市の北西部(伊佐市やさつま町など北薩)から吹く風です。きょう気温が高かった伊佐市大口やさつま町柏原から、空気が流れ込んだことはすでに書きました。しかし、13時の風向きのみ『南南東』に変化しています。
【風向きの変化】
13時以外の風向きは主に北西。気温が上昇しました。
お昼ごろ、つまり13時ごろは南南東からの風でした。鹿児島市の気温は東郡元町の鹿児島地方気象台で計測しています。この気象台の南南東方向は、錦江湾です。
錦江湾から涼しい海風が入ったため、一時的に気温が下がったと考えられます。
その後風向きが戻り、気温も再び37℃台を観測しましたが、もしこの一時的に気温が下がらなかったならば、きょうの最高気温は37.1℃よりももっと高くなっていたかもしれません。
鹿児島県内あすも暑く…鹿児島市と伊佐市で37℃予想
あすの最高気温は鹿児島市と伊佐市で37℃、鹿屋市と指宿市で36度、薩摩川内市と枕崎市で35度が予想され、猛暑となりそうです。
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