台風5号は暴風域を伴って北上へ 北日本に直撃のおそれも

気象衛星ひまわり(赤外画像)

8日未明に発生した台風8号は、8日21時には小笠原近海にあって、1時間におよそ25キロの速さで北北東へ進んでいます。中心の気圧は990ヘクトパスカル
中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで、中心の南東側280キロ以内と北西側165キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

気象衛星ひまわり(赤外画像)

台風第5号は、日本の東を北上し、台風の進路や勢力によっては、11日から13日頃にかけて北日本に接近して大荒れの天気となり、海上では大しけとなるおそれがあるとして、気象庁は注意を呼びかけています。

台風はこれまでの予想では、日本の東海上を北上していく予想でしたが、北上しながら次第に西寄りへと進んで、北日本へ接近する予想へと変わってきています。また、きのう7日の予想よりやや発達するとみられています。

台風進路予想で使う予報モデルとは別の気象庁のモデルですが、雨・風シミュレーションを見ると、来週前半に北日本へと接近する可能性があります。

【詳しく見る】11日までの雨・風シミュレーション

では、海外の予報機関の進路予想も比較してみましょう。

アメリカ海軍の進路予想 7日の予想よりやや発達して北日本へ

アメリカ海軍の8日15時発表の進路予想では、大まかな傾向は気象庁と同じような予想となっています。北上しながらやや西寄りへと進む見込みで北日本に接近する可能性があります。

発達ピーク時の最大風速の予想はきのう(7日)の予想よりも大きくなっていて、やや発達する方向となっています。

ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)

アメリカ海洋大気庁の予想 東北へ向かうデータが多く

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

ヨーロッパ中期予報センターが発表している予想です。こちらも日本の東海上を北上し後はやや西寄りへ進路を変えて、北日本へ向かう予想データも多くなっています。

まだ予報のブレ幅大きい段階ですが、気象庁と欧米予報機関の進路予想の傾向が、北日本へと接近する可能性でそろってきています。発達のピークを迎えての接近となるかもしれませんが、来週前半は北日本を中心に雨や風・波が強まり大荒れとなる可能性があります。今後も最新の台風情報に注意してください。

※正式な台風に関する予報については気象庁が発表する情報を確認してください。

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