台風10号は28日以降、非常に強い勢力で九州や西日本に接近し、上陸するおそれがあります。
気象庁と国交省は26日、合同で会見を開き、警報級の暴風や高波に警戒するよう呼びかけました。
◆進路は西寄りに・西日本を中心に警報級の暴雨・高波に警戒を
気象庁 立原秀一 主任予報官
「強い台風10号が日本の南の海上を北上しています。27日から30日にかけて、西日本を中心に警報級の暴風・高波となるおそれがあります。」
台風10号はこれまでの予想に比べて西寄りへと進み、九州・四国・中国・近畿方面へと進む予想となっています。
国土交通省 尾松智 河川保全企画室長
「いざという時の避難場所・避難ルートなど事前に確認しておくと共に、河川情報などの入手先を確認しておいてください。」
中心気圧950ヘクトパスカル 非常に強い勢力で西日本に接近か
最大瞬間風速は60メートルに迫り、連絡橋にタンカーが衝突するなど猛烈な風が各地を襲いました。
台風は中心気圧のヘクトパスカルの数字が低いほど勢力が強いことを表わします。
台風21号が上陸した際の中心気圧は950ヘクトパスカルでした。
気象庁 立原秀一 主任予報官
「28日の午前9時の予想では、中心気圧が950ヘクトパスカル。非常に強い勢力となる見通しです。その後、勢力を維持して、西日本に接近するおそれがあります。台風の接近までにはまだ時間がありますので、最新の情報を活用し、十分な備えをお願いします。」
「身近な物が凶器に」 明るいうちに備えを
台風では身近なものが凶器になることを示す実験映像があります。福岡県久留米市の消防防災センターでは風の強さを体験することができます。
風速10メートルで傘を差すと・・・
RKB 坂田周大アナウンサー
「かなり強いです」
そして、風速20メートルでは傘は壊れ、今にも飛ばされそうです。
今回の台風10号は九州に上陸する29日の午前9時時点で、最大瞬間風速55メートルと予想されています。
風速55メートルの風では、秒速55メートルで、ものが飛ぶ可能性があります。
秒速35メートルでビニール傘を飛ばした実験では窓ガラスが割れてしまいました。
さらに、秒速50メートルで、サンダルを飛ばしてみると・・・ものすごい威力です。
このほか、ペットボトルや雨に濡れた雑誌などでも窓を突き破ってくる危険性があり、注意が必要です。
けがの最大要因は「割れたガラス」 飛散を防ぐには
京都大学防災研究所によりますと、強風でけがをする一番の要因は割れたガラスによるものだということです。
台風が来る前に行う対策として、風で飛ばされた物で窓ガラスが割れた時に破片が飛び散らないよう、飛散防止フィルムを貼る。
もしくはカーテンやブラインドを降ろすようにしましょう。
充電や水の確保、保冷剤・水を凍らせる
そして、スマートフォンやモバイルバッテリーなどあらかじめ充電しておくようにしましょう。
また、断水に備えて飲料水を確保することや、お風呂の水を溜めて生活用水を確保することも大切です。
冷凍庫で水や保冷剤を凍らせておくと停電した時に、保冷や暑さ対策になります。
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