強い台風10号は、勢力を強めながら日本の南を北上しています。
宮崎県内には29日ごろに最も接近する見込みで、暴風と土砂災害に厳重な警戒が必要です。

強い台風10号は、26日午後3時には、日本の南にあって、1時間に20キロの速さで西北西に進んでいます。

中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートルとなっています。

台風が予報円の中心付近を進むと、県内には29日ごろに最も接近する見込みで、県内の早いところで27日朝から風速15メートル以上の強風域に、29日から25メートル以上の暴風域に入る見込みです。

(気象庁の会見)
「台風に対する危機感、警戒感を高めてください。台風の接近にはまだ時間があります。最新の情報を活用し、十分な備えをお願いします」

台風に備えようと、26日、日南市の宮浦漁港では、大型クレーンを使って漁船を陸に引き揚げる作業が行われました。

引き揚げられた船は強風で倒れないように、漁業関係者たちが船の底を固定したりロープでつないだりして対策しました。

また、今月8日の地震の爪痕が残る日南市内では、屋根瓦が落ちる被害が出た住宅で修理作業が急ピッチで進められています。

業者によりますと、修理の依頼は、これまでにおよそ250件入っていますが、作業に1週間ほどかかる現場もあり、修理が完了していない住宅が多く残っています。

(住宅の管理人)
「台風が来るからと思って、シートをかけに来た。雨漏りだけ防ごうと思って」

(日南セメント瓦工業所 黒岩久登代表取締役)
「今回地震の被害があったが、新たに台風の被害が重ならなければいいなと思っている」

県内では、27日の夜から、局地的に非常に激しい雨や激しい雨が降るおそれがあります。

予想される24時間雨量は、いずれも多いところで、28日夕方までが、南部山沿いで300ミリ、29日の夕方までが、山沿いで500ミリ、平野部で400ミリとなっていて、その後、総雨量がさらに増えるおそれがあります。

台風の影響で、交通機関では、宮崎と神戸を結ぶ宮崎カーフェリーが、26日と27日の上下便で欠航を決めています。

気象台は、暴風と土砂災害に厳重な警戒、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、うねりを伴った高波に警戒を呼びかけています。

[風の予想]
27日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  南部平野部の海上 18メートル (30メートル)
  北部平野部の海上 15メートル (25メートル)
  南部平野部の陸上 15メートル (30メートル)
  北部平野部の陸上 10メートル (20メートル)
  南部山沿い    15メートル (30メートル)
  北部山沿い     8メートル
28日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  南部平野部の海上 23メートル (35メートル)
  北部平野部の海上 20メートル (30メートル)
  南部平野部の陸上 20メートル (35メートル)
  北部平野部の陸上 20メートル (35メートル)
  南部山沿い    20メートル (35メートル)
  北部山沿い    20メートル (35メートル)

[波の予想]
27日に予想される波の高さ
  南部平野部 5メートル うねりを伴う
  北部平野部 4メートル うねりを伴う
28日に予想される波の高さ
  南部平野部 8メートル うねりを伴う
  北部平野部 8メートル うねりを伴う

[雨の予想]
27日に予想される1時間降水量は多い所で、
  南部平野部 40ミリ
  北部平野部 40ミリ
  南部山沿い 40ミリ
  北部山沿い 40ミリ
27日18時から28日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  南部平野部 200ミリ
  北部平野部 200ミリ
  南部山沿い 300ミリ
  北部山沿い 200ミリ
その後、28日18時から29日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  南部平野部 400ミリ
  北部平野部 400ミリ
  南部山沿い 500ミリ
  北部山沿い 500ミリ
その後も、台風の動きが遅くなるため、総雨量がさらに増えるおそれがあります。

[防災事項]
厳重警戒:暴風、土砂災害
警戒事項:低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、うねりを伴った高波
注意事項:落雷、竜巻などの激しい突風、高潮

不要不急の外出を控え屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。

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