台風10号は、長崎県雲仙市付近を北上していて、宮崎県内は一部が暴風域に入っています。
県内でのけが人は少なくとも35人に上っています。(29日午後6時半現在)
台風10号は、午後6時には、長崎県雲仙市付近にあってゆっくりとした速さで北へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大瞬間風速は45メートルとなっています。
現在、県内は一部が風速25メートル以上の暴風域に入っています。
(渕 雅顕 記者)
「体に当たると痛みを感じるほどの横なぐりの雨が降ってきています」
県内はきょう未明に線状降水帯が発生し、美郷町神門ではきょう午前2時26分までの1時間に95.5ミリの猛烈な雨が降りました。
降り始めからきょう午後4時までの総雨量は美郷町神門で828ミリ、えびの高原で814ミリ、諸塚村で625ミリなどとなっています。
現在、県内のすべての市町村に土砂災害警戒情報が発表されています。
日向市東郷町の国道446号では、道路が崩落する被害が確認されました。
また、風も強まり、宮崎空港で31.4メートル、小林市で29.8メートルの最大瞬間風速を観測しました。
今月8日の地震で震度6弱を観測した日南市。
地震で屋根瓦が落ちた住宅では、屋根の修繕が終わらず、ブルーシートをかけて台風に備えていましたが、強風でシートがはがれてしまった家も。
(住民)
「土のうを数多くのせて、飛ばないように土のうを結びつけて、それを準備はした」
県によりますと、県内でのけが人は宮崎市などで少なくとも35人に上り、このうち1人は重傷ということです。
建物の被害は、これまで56棟で確認されています。
また、九州電力によりますと、午後5時半現在、県内ではおよそ1万1000戸で停電が発生しています。
県内は、あすにかけて激しい雨が降るおそれがあり、予想される1時間雨量は、いずれも多いところで今夜は40ミリ、あすも40ミリとなっていて、あす夕方までの24時間雨量は150ミリとなっています。
また、陸上で予想される最大瞬間風速は、30メートルとなっています。
土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。
県内では現在、警戒レベル4の避難指示が宮崎市、都城市など21の市町村に出されています。
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