台風のメカニズムに詳しい京都大学防災研究所の伊藤耕介准教授は、今回の台風10号の速度が遅かったことについて、偏西風が例年よりも北に位置していたことを要因にあげています。

その偏西風が北に位置した原因として、伊藤准教授は日本海の海水温が例年よりも3度から5度程度も高いところが広がっていたことを指摘しています。

そのため、暖かい空気が北にせり出して偏西風が北に移動し、日本海の北部に位置していたため台風が風に乗ることなくゆっくり移動したということです。

また、台風10号の近くに生じた寒冷渦という低気圧の一種が台風の進路に与える影響を予測することも今回は難しかったとしています。

伊藤耕介准教授は「これほど予想が外れるのは珍しいことだ。今回の原因は今後、突き止めていきたい」としています。

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