地震で倒壊 輪島の7階建てビル 10月7日から公費解体の工事開始

元日の能登半島地震では、輪島市河井町にある鉄筋コンクリート造りの7階建てのビルが倒壊し、隣接する居酒屋を兼ねた住宅が巻き込まれ、48歳の母親と19歳の娘が亡くなりました。

国土交通省が倒壊の原因について調査を始めていますが、調査のために建物の基礎部分などを残す必要があり、輪島市と解体の方法について検討を続けていました。

ビルはこれまで横倒しのままとなっていましたが、市は、解体の方法について調整を終えたことなどから公費解体を進めるための工事を今月7日から始めることを決めました。

工事では、倒壊を免れた隣接する3階建ての建物の解体を行ったうえでその後、倒壊したビルの解体を始めることにしていて、解体は上層階から段階的に行うとしています。

そして解体を一定程度終えたあと、国土交通省がビルの基礎部分などの状況を詳しく調べる計画で、市は今年度中に解体を終えたいとしています。

輪島市は、「ビルの倒壊で犠牲者が出ているため、倒壊の原因を調べるための解体方法を検討する必要があり工事の開始まで時間がかかった。ビルの上層部が市道にはみ出しているため通行する住民や車の安全確保を徹底し解体を進めたい」と話しています。