先月の記録的な大雨では多くの住宅が浸水や土砂崩れの被害を受けていますが、雨の量が多かった輪島市や珠洲市では、被災した住宅の数など詳しい状況はわかっていません。
このため輪島市は住宅の浸水被害が相次いだ地域を特定し、4日からおよそ1800軒を対象に調査を始めました。
輪島市の職員や三重県からの応援の職員が輪島市河井町の住宅を訪れ、建物を撮影して記録したり、住民から被害の状況を聞き取ったりしました。
この調査はあらかじめ対象を決めているため申請は不要で、住民が立ち会うことができれば公的支援を受けるために必要な「り災証明書」の申請もその場で行うことができるということです。
輪島市は調査対象の地域を今月7日までにホームページで公表する予定です。
対象外の地域についても被害を受けたという申請があれば調査する方針で、来月末までに調査をすべて終えたいとしています。
輪島市市民生活部の池腰博之部長は「市が把握している浸水地域をプッシュ型で調査していきたい。把握しきれていない地域もあるかもしれないので、ホームページで確かめてほしい」と話しています。
被害をうけた人は
輪島市河井町で美容室を営んできた全屋功さん(85)は、先月の大雨で数年前に建てたばかりの店舗兼自宅が床上浸水しました。
元日の地震では大きな被害はありませんでしたが、今回の大雨で1階部分が浸水し、4日の調査では床から1メートル23センチの高さまで水につかったと判断されました。
全屋さんは妻と2人で避難して無事でしたが、自宅で再び暮らせるようになるには時間がかかることから、近くの避難所に身を寄せているということです。
全屋さんは「まさか雨でこんな被害に遭うとは思わず、1階が全滅してしまってつらいです。きょうの調査が支援などにつながることを期待しています」と話していました。
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