22日の台風20号発生に続いて、25日朝に台風21号が発生しました。10月に入って3つ目の台風発生となります。
5日先までの進路予想を見ると、28日(月)までは西へ進む予想ですが、29日(火)になると北へ進路を変え、南西諸島に近づく見通しとなっています。
また、台風は発達しながら日本へ近づく見込みで、29日午後3時には暴風域を伴い、30日午後3時には強い勢力になると予想しています。進路が転向する原因は、日本の南にある太平洋高気圧が勢力を弱め、高気圧の縁に沿って台風が北上するためであると考えられます。
アメリカやヨーロッパの気象機関は21号の進路をどのように予想しているのでしょうか。
アメリカは11月3日ごろ、ヨーロッパは11月1日ごろに台風が日本列島に近づく予想を出しています。ただ、台風が近づくまで一週間ほどあり、まだ予報がはっきり定まっていません。
特に、22日に線状降水帯が発生した宮崎県をはじめとする九州南部は、現在にかけても断続的に雨となっており、土壌雨量指数(土の中の水分量)が多い状況です。今後も長雨が続けば、土の中の水分が抜ける間もなく台風がやってくることも考えられるので、注意・警戒が必要です。
また、地震の影響で、能登や高知県の西部、愛媛県の南予では地盤が弱まっている所があり、土砂災害が発生する可能性が普段より高まっています。これらの地域でも雨の降り方に注意が必要です。
現在は各国の予想が大方そろっていますが、そろっているからといって予報の信頼度が高いということでもありません。最新の情報をこまめに確認し、早めの備えを心がけるようにしてください。(気象予報士・東杜和)
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