28日は朝から各地で冷たい雨が降るなど、肌寒くなりました。そして気になる台風21号は、週末にかけて列島に大雨をもたらすおそれがあり、注意が必要です。
■ひんやり秋雨 あすも続く 3連休は大雨に注意
良原安美キャスター:
今後も雨は続くのでしょうか。
広瀬駿 気象予報士:
なかなかすっきりと晴れそうにありません。29日も肌寒くなりそうです。東京では29日から30日の午前にかけて雨が降り続き、ひんやりとしそうです。
例年であれば秋晴れが続く時期ですが、東京では29~30日が雨、31日は晴れますが、その先はぐずついた天気となって、週末は大雨になる恐れがあります。
沖縄では台風21号の影響でずっと雨が続いています。特に31~1日は大荒れとなる恐れがあります。
井上貴博キャスター:
なぜ今年の秋は雨が多いのでしょうか。
広瀬気象予報士:
現在“10月末”にもかかわらず、“9月”のような状況が続いています。秋雨の時期が延長され、秋晴れの時期も遅くなっている状況です。
■台風21号 急カーブで列島へ? 警報級大雨のおそれ
良原キャスター:
台風21号、今後の進路はいかがでしょうか。
広瀬気象予報士:
台風21号はどんどん発達しています。発達のピークは31日ごろとみています。
現在、中心気圧は980ヘクトパスカルですが、31日には935ヘクトパスカルで沖縄の先島諸島に接近する見通しで、大荒れになる恐れがあります。
ただ、台湾を直撃するコースを通る見込みなので、本州方面は台風本体で大荒れになる恐れはないとみています。しかし、台風接近とともに前線の活動が活発になり大雨になるかもしれません。
良原キャスター:
この時期に台風の影響が出るというのは、珍しいのではないでしょうか。
広瀬気象予報士:
11月に台風が上陸したのは過去1回だけです。11月に入る時期に台風が近づくというのは珍しいと思います。
例年、この時期の台風は偏西風に乗って東にそれていくのですが、現在、太平洋高気圧が強まっているため、まるで9月と同じような状況で、台風21号は西に膨らむようなコースになると予想されています。
例年より遅れてはいますが、日本の上空に偏西風が吹いているので、北上するにつれて東へ進路を変えていく見通しとなっています。
ホラン千秋キャスター:
地球が大きく変わってきているのかなと感じます。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
気候変動の一つなのかもしれません。台風21号は動きもゆっくりで、台湾やフィリピン辺りに進んでも日本で大雨となるというのは意外な感じがしなくもありません。
広瀬気象予報士:
今年の夏も記録的な猛暑となり、「平年の値」や「暦」を無視した暑さになっています。台風も過去の経験則と変わってきていて、ニューワールドになっていると思います。
良原キャスター:
まだ予報円は大きいですが、今後どうなるのでしょうか。
広瀬気象予報士:
アメリカやヨーロッパなどの数値シミュレーションの台風進路予想によると、台湾の方に進んで東に進路を変えていくとみられます。
勢力は落ちて熱帯低気圧に変わるかと思いますが、台風の雨雲がなくなるわけではなく、低気圧が近づいて大雨となる恐れがあります。
良原キャスター:
3連休への影響が心配です。
広瀬気象予報士:
11月1~2日ごろ、各地で雨が強まり、連休初日の2日は警報クラスの大雨となる恐れがありますので、最新の台風情報に注意しながらお過ごしください。
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<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研
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