NHKは24日、東京都知事選の政見放送について、テレビ、ラジオともに過去最長だったと明らかにした。テレビ10時間43分、ラジオ10時間44分だった。

 今回の都知事選は、過去最多の56人が立候補。同局によると、希望した候補者51人が出演した。候補者の経歴を伝える経歴放送はテレビ24分、ラジオ1時間12分だったという。

 また、稲葉延雄会長はこの日の定例会見で、政見放送の内容について言及。稲葉会長は、政治団体「NHKから国民を守る党(N国)」を念頭に、「政治的な主張をすること自体を否定はしない」としたうえで、「選挙で選ばれて仕事をする人が、受信料を払わないなど、(放送)法に触れるようなことを推奨したり、喧伝(けんでん)したりすることは問題がないのか議論があってもいい」などと述べた。

 放送時間は公職選挙法に基づいた総務省の実施規程で定められ、政見放送が候補者1人につき5分30秒以内、候補者の経歴を伝える経歴放送が30秒以内と決まっている。政見放送時には経歴放送も行うため、1人につき1回あたりの時間は6分になる。

 NHKによると、期間中にテレビでは2度放送する。これまでの都知事選での過去最長は、小池百合子氏が初当選を果たした2016年で、候補者21人全員が政見放送を行い、放送時間はテレビ・ラジオともに政見放送が4時間32分、経歴放送がテレビ13分、ラジオ32分だったという。(宮田裕介)

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