漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの作者、荒木飛呂彦さんが手がけたステンドグラス作品「THE FOUNTAIN BOY」が29日、JR大阪駅西口に展示された。作品名を直訳すると「噴水小僧」。かつて大阪駅の待ち合わせ場所にあった噴水小僧をテーマにした作品だ。お披露目のイベントに出席した荒木さんは「ここを通過する人たちに癒やしや希望、幸運が与えられたら。待ち合わせのときにいいことが起きますように」と話した。

 作品は、JR西日本が西口直結で建てた複合ビル「イノゲート大阪」が31日に開業するのに合わせて置かれた。ステンドグラスは直径2メートルで、黒っぽい球体にはめこまれている。少年が雨や水を受け止めている姿の上には、ジョジョに登場するキャラクター(スタンド)が並ぶ。だれもが楽しめるパブリックアートとしてJR西が荒木さんに制作を頼んだ。

 作品の元になった「噴水小僧」は、1901年に完成した大阪駅の2代目駅舎に据え付けられた。少年が上に掲げた貝殻のような形の皿から水が流れ落ちるようになっていた。長らく親しまれてきたが、今の5代目駅舎への建て替えのため、2004年に撤去された。今は京都鉄道博物館に保管されているが、公開はされていない。(諏訪和仁)

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