ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが亡くなった問題をめぐり、日本テレビの石沢顕社長は29日の定例会見で、「私たちは忘れるわけにはいかない」として、謝罪した。
石沢社長は、5月末に公表した社内特別調査チームの調査報告書について触れ、「改めて芦原先生が心血を注いで原作を作り上げ、ドラマ制作に向き合っていただいたと実感した」と話した。制作者との間にミスコミュニケーションが生じたことについては、「大変心が痛む思い」だと話した。
そのうえで、「芦原先生に対しては申し訳なく思う。脚本家の方はすばらしいドラマを作ることに力を尽くしていただいた。一方で、ドラマの制作に携わる関係者や視聴者の皆様を不安な気持ちにさせてしまったことについておわびを申し上げる」と述べた。
日テレは、調査報告書をふまえ、「日本テレビドラマ制作における指針」を22日に発表。石沢社長は、「多岐にわたり、細部に至る議論を重ねてきた」とし、「この指針を原則と掲げ、適正なドラマ制作プロセスを構築し、実践をしていきたい」と話した。
指針では、原則として放送の1年前には企画の基本的な合意が形成できるようにつとめるなどとした。すでに指針に基づき制作が進んでいる部分もあるという。
「セクシー田中さん」のドラマ制作にあたっては、ドラマ化の合意について認識の違いがあった。コンテンツ制作担当の松本達夫取締役は、「口約束ではなく、合意確認書のような書面を交わす努力をしていきたい」と説明した。
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