咲き誇る4万本のヒマワリと近くの海を生かし、映画監督らがアート作品を展示するイベント「海とつながる。アートをめぐる。―Harmony with Nature―」が2日、東京都江戸川区の葛西臨海公園で始まった。18日まで。
広大な敷地を生かして自然の中でアートを楽しんでもらおうと、都が主催。写真家で映画監督の蜷川実花(にながわ・みか)さんらは、東京湾を見渡せる展望施設「クリスタルビュー」内に、色とりどりのクリスタルをつないだ作品を展示した。蜷川さんは1日に開かれたメディア向けの内覧会で「空に溶けるような作品にしたかった。室内にいながら、クリスタルを通して自然を感じられる。時間や天候によって見え方が変わるのを体感してほしい」と話した。
映画監督の河瀬直美さんは「愛とは個の喪失である」など、異なるメッセージを書いたボード8枚をヒマワリ畑に点在させた。読む順番は決まっておらず、来場者の想像力を刺激し、短編映画を見ているような感覚に誘う。
ほかにも、メディアアーティストの落合陽一さんが横幅約10メートルの大型スクリーンを使い、生成AIによるヒマワリの映像を展示。海外でも活躍する美術家の平子雄一さんは「自然とは何か」を考えてもらおうと、ユニークな木彫りの作品を手掛けた。
公園内の葛西臨海水族園では、ガラスドームをミストが包み込み、海とつながる世界観を演出。11~14日は開園時間を3時間延長して午後8時までとし、水槽の照明を消して魚たちと一緒に夜を迎える特別イベントを実施する。この期間中はミストが夜間にライトアップされ、幻想的な空間を作り出す。
公園は入場無料。水族園は入園料が必要。問い合わせは運営事務局(info@2024art-kasai.com)。【村瀬優子】
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