退団記者会見する宝塚歌劇団星組トップ娘役の舞空瞳さん=兵庫県宝塚市で2024年4月8日午前11時4分、梅田麻衣子撮影
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 2024年12月の退団が決まった宝塚歌劇の星組トップ娘役、舞空瞳(まいそら・ひとみ)さんが8日、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場内の「エスプリホール」で記者会見した。白いワンピース姿の舞空さんは「今まで私に出会い、ご指導し、導き、育ててくださった皆さま、ファンの皆さまに感謝の思いで胸がいっぱいです。最後の日まで宝塚の娘役として日々進化できるよう、精進してまいります」と語った。

 舞空さんは16年に102期生の首席で入団。花組に配属後、愛らしい容姿と切れの良いダンスで注目を集めた。19年4月に星組に組替えし、同年10月に礼真琴さんの相手役として、トップ娘役に就任。「ロミオとジュリエット」「1789―バスティーユの恋人たち―」など、海外ミュージカル作品でもヒロインを務めた。礼さんとは首席入団同士のトップコンビだった。

 退団を決めたのは、幼いころから憧れていた「ME AND MY GIRL」のヒロイン、サリーを演じた千秋楽の後。「充実感を胸に(110周年の)節目の年に決断させていただきたいと思った」と明かす。礼さんには、前作の大劇場公演の稽古(けいこ)中に伝え、「なこちゃん(舞空さん)が決めたことなら全力で応援するよ」と言われたという。

 印象に残った作品として、初めて通し役を演じた花組時代の「ハンナのお花屋さん」、「新たな自分の扉を開けた瞬間を感じた」という「ロミオとジュリエット」、憧れていた柴田侑宏さんの作品でヒロインを務めた「バレンシアの熱い花」の三つを挙げた。

 会見には、礼さんからプレゼントされたネックレスを着用して臨んだ。「礼さんから『できなくてもいい。舞台を全力で楽しもう』といつも前向きな言葉をかけていただいて。その言葉で、前に進み続けることができました」と笑顔で話した。

 退団公演「記憶にございません!」「Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)」は宝塚大劇場で8月17日~9月22日。10月19日~12月1日には、東京宝塚劇場で上演され、その千秋楽で退団する。【水津聡子】

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