連携の強化を確認した京都府の西脇隆俊知事(右)と京都市の松井孝治市長=京都市上京区

京都府の西脇隆俊知事と京都市の松井孝治市長によるトップ会談が府公館レセプションホール(京都市上京区)であり、喫緊の課題となっている観光や教育分野で府市がさらなる連携を図ることで合意した。府市のトップ会談は双方の政策連携の強化や二重行政の解消を目指し、昭和53年から毎年1回実施。今後は「府市トップミーティング」(西脇知事)と名付け年に数回、機動的に開催する方針を確認した。

会談で話題になったのが京都市内の一部地域で深刻化するオーバーツーリズムの問題。松井市長は「名所旧跡を見るだけでなく、生活様式などを見てもらうのが本来の観光。考え方を広げて周遊してもらえれば」と述べた。これに対し西脇知事は西山エリアや乙訓地域の「竹」をテーマにした周遊型観光を紹介。観光客の分散をさらに進めるため、府市で共通の周遊型観光キャンペーンを進めることを提案した。

また府立高と市立高の連携を強化し、ワークショップ型の学習や授業などを双方が合同で行うことを確認。今後、府・市教育委員会が具体的な手段を検討するとした。

西脇知事は会談後、「さまざまな発想が新しいアイデアにつながる。府民・市民に効果が示せるような府市協調の事業ができる予感がした」と話した。(田中幸美)

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