木原稔防衛相

 木原稔防衛相は31日の記者会見で、アジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出席するため同日からシンガポールを訪問し、米国のオースティン国防長官や、中国の董軍国防相らと会談すると明らかにした。木原氏は「時間が許す限り各国の国防相と話し、地域の安全保障上の課題や防衛協力、交流の推進について率直な意見交換をしたい」と語った。

 木原氏と董氏との会談は初めて。中国が軍事演習を実施した台湾海峡問題や、東シナ海、南シナ海で中国が進める海洋進出について懸念を伝えるとみられる。 オースティン氏とは、日米首脳会談が4月に行われたことを踏まえ、具体的な防衛協力について議論する方針だ。韓国の申源湜(シンウォンシク)国防相との会談も最終調整しており、2018年12月に起きた韓国海軍による自衛隊機へのレーダー照射問題の再発防止策について合意できるかが焦点だ。

 木原氏はシャングリラ会合でスピーチを行う予定で、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くことの重要性を各国に訴えたい」と述べた。【小田中大】

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