記者会見する関西経済連合会の松本正義会長=15日午後、大阪市北区(井上浩平撮影)

2025年大阪・関西万博を巡り、関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は15日の定例会見で、当初60カ国が希望していた参加国が自前で建てるパビリオンに関し、「40とか45とか立派に建てばいいのではないか」と述べた。

参加国が自前で建てる「タイプA」については準備の遅れが顕著になっており、実現できるのが30~40カ国程度と、当初希望していた60カ国の半数程度にとどまる可能性が出ている。

松本氏は「40とか45」とした理由として、人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市)の万博会場の敷地面積を挙げ、「意外と狭い。たくさんのパビリオンが林立すれば壮大だが、あの中に(予定しているパビリオンを)全部出さなくてもいいのではないかと感じる」と語った。

万博会場では今後、中央に設置する大屋根(リング)の輪がつながる。このため万博を運営する日本国際博覧会協会は、リング内に集まる海外パビリオンに関し、重機を使う工事期限を10月中旬までとしている。

松本氏は、準備が遅れている参加国に対し、協会は相談や助言など寄り添った対応をすべきだと強調。もし期限に間に合わないようであれば合意の上で、「(簡易型の)タイプXでやってもらうしか仕方がないのでは」との見解を示した。

一方、万博の機運醸成を強化するため、関経連は組織内の「万博推進室」について、専任の部長を置く「推進部」に4月1日付で格上げした。(井上浩平)

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