通常国会は23日の会期末を前に21日、事実上の閉幕を迎えた。
自民党では早速、秋の総裁選に向けた動きが加速している。
岸田首相は21日、20日に身内の自民党議員から政治資金規正法を巡る混乱について説明がないとの批判が飛び出した自民党の代議士会に出席し、「議論を進める中にあって大きな混乱、あるいはご迷惑をおかけしたということでおわびを申し上げる次第ではありますが、自民党を守るために私自身、自民党総裁として決断をさせていただいた」とおわびの言葉を述べた。
会場は大勢の議員で満席となったが、首相の出席自体は評価する声がある一方、内容については複数の出席者から「まるで記者会見みたいだった」「何も心に響かない」といった冷ややかな声が聞かれた。
こうした状況で国会が閉会する中、自民党では9月に行われる総裁選に向けた動きが加速している。
ここ数日、ポスト岸田に名前の上がる石破元幹事長や茂木幹事長、高市経済安保担当相が相次いで勉強会や講演会を開催している。
また、21日は会期末にあたり、石破氏や閣僚に対して記者団から総裁選に関する質問が相次いだ。
石破元幹事長:
それはまだ6月だし、岸田総理総裁が多くの外交日程懸案を抱えた中で一生懸命やってる時に、総裁選について言及することを私はいたしません
河野デジタル相:
必要に応じて必要な対応をしてまいります
上川外相:
期待はありがたく受け止めさせていただいております。期待される仕事をする、そして今後も期待される仕事をし続ける
また、高市経済安保相は、自身の出馬は難しいとした一部報道に対し「記者の分析によりますと、総裁選への出馬は不可能、出馬はしないという結論だと承知をいたしております。あとはご自分で分析をいただけたらと思います」と不快感をにじませた。
岸田首相も再選を目指し、今後の経済政策の策定に意欲を示していて、党内で総裁選を見据えた駆け引きが本格化していくとみられる。
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