派閥の裏金事件を巡り自民党は4日、安倍派や二階派の議員39人を処分しましたが、岸田総理大臣の処分を見送ったことなどで党内では不満の声がくすぶっています。国会記者会館から報告です。
(政治部・森洋介記者報告)
岸田総理は自らの処分はしない方針を改めて示しました。
岸田総理大臣
「自民党総裁として今回の事案の責任、これは重く受け止めなければならない。その信頼回復の努力については最後は国民と党員の皆さんにご判断いただく」
今回の処分の線引きを巡り、離党勧告を受けた安倍派の塩谷氏は「確たる基準や対象行為も明確に示されず不当だ」と安倍派だけが重い処分を受けたことに不満を示しています。
また、いわゆる「安倍派5人衆」の中で萩生田氏や松野氏への処分が他の3人よりも軽いことに対して「『総裁選の再選に向けて、萩生田氏や松野氏を取り込もうとしている』と言われても仕方がない」という声も出ています。
一方、4日離党した世耕議員は5日朝、自身が率いていた参議院安倍派の議員を集め、陳謝しました。
岸田総理は政治資金規正法の改正を進めることで国会の後半戦を乗り切りたい考えですが、党内も一枚岩ではなく、難しい政権運営となります。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。