鈴木俊一財務相

日米韓財務相会合が17日、米ワシントンで初めて開催される。同日始まる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議など一連の国際会議に合わせて設定された。議長をイエレン米財務長官が務めるほか、日本から鈴木俊一財務相、韓国から崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政相が出席。ロシアのウクライナ侵略など世界経済の秩序を乱す動きに対し、連携する。

3カ国はロシアへの経済制裁のほか、ロシアと軍事的なつながりを強める北朝鮮への経済制裁について議論。太平洋島嶼国への支援など幅広い分野について話し合う。「経済的威圧」を繰り返す中国を念頭に、重要物資を巡るサプライチェーン(供給網)の強靭化なども議論するとみられる。共同声明の発表も目指している。

岸田文雄首相とバイデン米大統領、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は昨年8月、首脳会合を開き、「日米韓パートナーシップの新時代」を宣言した。共同声明には財務相、商務・産業相の会合の立ち上げを明記していた。

3カ国の連携枠組みは、これまでの安全保障面での協力から、今度は経済分野にも広がる形だ。

G20会議では、気候変動問題の改善に使う資金の取り扱いや、国際開発金融機関(MDBs)改革など、国際的な金融システムの危機に対処する協力体制の構築などを話し合う。ドル高の世界経済への影響なども議論する可能性がある。(米沢文)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。