東京都知事選の演説に集まった大勢の聴衆。
演説していたのは小池氏に次ぐ票を獲得した石丸伸二氏です。
“石丸旋風”はなぜ拡大して支持を集めたのか。
そして、注目が集まる今後は。
東京都知事選の投票が締め切られた7日午後8時ちょうど小池百合子氏当確の一報に、何を思ったかニヤリと笑みをこぼした石丸伸二氏。
すると、その直後、自ら配信用ウェブカメラの画角を調整し自身の姿を追う、報道陣の様子をすかさずライブ配信。
ネットを駆使し巻き起こした“石丸旋風”。
若い世代を引き付けるその魅力とは。
8日午後0時半過ぎの東京都庁。
職員らが続々と集まる中、拍手で出迎えを受け笑顔を見せたのは、東京都知事選で3期目の当選を果たした小池百合子氏。
白地に黒のドット柄のスーツ姿で登庁し、職員から花束で祝福を受けました。
庁舎に入ると取り囲んだ職員らを前に挨拶。
東京都・小池知事:
みなさんのおかげです。これからも頑張っていきましょう。ありがとうございました。
小池氏と蓮舫氏の一騎打ちになるとみられていた選挙戦に割って入ったのが石丸伸二氏です。
前広島・安芸高田市長の石丸氏の最後の演説となった東京駅丸の内の広場には見渡す限りの聴衆が。
前安芸高田市長・石丸伸二氏:
次世代の期待応える、かっこいい大人の姿を見せつけましょう。
演説会場には「撮影・拡散OK」の文字。
SNSを駆使した今時の選挙戦略で若い世代の支持を急拡大させ、“石丸旋風”を巻き起こし、165万8363票を獲得。
蓮舫氏を40万票近く上回り、2位に躍進しました。
街の人からは「時代にあった選挙活動でいいと思う」という声が聞かれました。
出口調査の年代別の投票先では10代・20代と30代で小池氏を上回りトップに。
また、男性の投票先でも小池氏を上回るなど、若い男性を中心に熱狂的な支持を集めました。
「知名度が高い?」との質問に街の人は「若者というかネットの中で高い。いつも言ってることが分かりやすいし、論理通ってる」と答えました。
また、「結構いろんなYouTubeとか、自分見たのがインスタグラムとか、TikTokとかでも動画見たので、動画配信とかの力が強かったと思いますね」という声もありました。
動画配信で拡散された舌鋒(ぜっぽう)鋭い発言で注目を集めた石丸氏。
7日夜は、フジテレビの選挙特番に生出演し、2位に躍進したことで手応えを感じたかと問われると、「言葉を返してしまって恐縮なのですが、残念でも手応えという評価もしていません。これまで山ほど同じ質問に答えてきたんですけど、繰り返すと都民の総意が可視化されただけの現象ですよね。メディアが注目しているのが個人があーだこーだという話でしかないので実にさまつな視点だなと一蹴しています」と答えました。
また、今後の国政進出の可能性について問われると、番組にゲスト出演していた泉房穂氏や橋下徹氏の名前を出し、「ひとまずは政治の業界に身を置き続けようと考えています。なので国政も選択肢という意味では存在します。例えば泉さんや橋下さんが新党を立ち上げた際には、ぜひ一緒に頑張りたいなと思う次第です」と回答しました。
一方、こうした発言が「国政進出に意欲」と一部で報じられると、早速、「あれほど『選択肢の一例(可能性)の話であって、意思はない』と言ったのにもかかわらず、『意欲』という見出しをつけるのはどういう了見なのでしょうか。さすがに拙いと思います」とSNSで反論。
一方、石丸旋風が吹き荒れた都知事選を巡り、8日、「イット!」が直撃したのが、都知事選立候補者の“もう1人の石丸氏”石丸幸人氏。
9万6222票を獲得し、全体の得票数で8位となりましたが、SNSでは、「石丸違い、完全にミス、まさしく私のことだ…」「投票所の名簿で先に目が入った石丸さんの名前を書いてしまった」といった旋風を巻き起こした石丸伸二氏と間違えて投票してしまったという「#石丸違い」との投稿が相次いだのです。
この“石丸違い”について石丸幸人氏に聞くと、「本当は僕じゃない人に投票しようとしたところが結果的に僕に来てしまったという票が、もし結構あるのであれば、それは本当に申し訳ないなって率直に思います」と話しました。
弁護士と医師の資格を持ち、自らの法律と医療の知識を世に広げようと出馬を決意。
石丸伸二氏と同姓であることを意識してはいなかったと説明しました。
石丸幸人氏:
(NHK党の)立花さんから話があった時点では、まだ石丸元市長さんは立候補を表明していなかった。(Q.じゃあたまたまですか?)そこはね立花さんに聞いてみないと分からないと思います。
東京都知事選での思わぬ混乱も生まれた“石丸旋風”。
石丸氏をモデルにした映画の公開も決まっています。
中には市議会で居眠りする議員に対して「恥を知れ」と一喝する様子も。
8月から全国で順次公開される予定とのことです。
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