現職の小池百合子氏による圧勝で幕を閉じた今回の東京都知事選挙。2番手に前安芸高田市長の石丸伸二氏が食い込み、元参議院議員の蓮舫氏を上回った点も話題にのぼったが、ネット上で大バズリした動画があった。選挙自体初挑戦だったAIエンジニア・安野貴博氏の妻・里奈さんの応援演説だ。「AIあんの」「掲示板マップ」など、斬新な施策で注目され始めていた安野氏だったが、里奈さんの“素人”とは思えない熱い演説が大拡散。ひろゆきも「一般人じゃない」と絶賛するほどだ。
【映像】ネット上で大バズリ!安野氏の妻・里奈さんの激アツ応援演説
■政治経験ゼロからスタートした安野氏を強烈サポート都知事選で5位に入り、15万票を獲得した安野氏は東大卒のAIエンジニア。これまでの選挙戦では見られなかったような施策を次々と取り入れると、小池氏の優勢が連日伝えられる中、日増しに注目度を上げた。これを支えたのが里奈さんを含めた「チーム安野」。昔馴染みの友人たちも多かったが、次々と支持者が集まり、活動の規模と力強さが増した。都内1万4000カ所の掲示板全てにポスターを貼れたのは、チーム安野と小池陣営だけと言われている。そもそも安野氏が出馬を決めたきっかけも里奈さんのひとこと。「システムの改善に興味がある人。そんなに言うなら都知事選に出たらと割と気楽な気持ちで言ったら、翌日には『絶対、出るわ』と言っていたので、意思決定が早いなと思った」と笑って明かした。
■SNSで再生回数1200万回超!熱すぎる応援演説選挙戦も最終盤、投票日の2日前となった7月5日、安野夫妻は都庁前で街頭演説を行った。この時“主役”である安野氏以上のインパクトを与えたのが「前説」を務めた里奈さんだった。「私は結婚して10年になるんですが、安野貴博から他人の悪口を聞いたことがない。これは政治家向きなのか。私は最初、訝しんでおりました。しかし安野貴博が立候補を果たし、チーム安野が組織され、ボランティアの方々が続々と集まってきた。これは新しいリーダーシップなのかと感じたんです」。選挙カーの上で熱弁した様子は、ネット上で大バズリ。安野氏の注目度をさらに加速させる動画となった。単に熱く語っただけではなく、その語り口調、目線の投げ方などに、ひろゆきも「言葉も確かにいいが、視線の動かし方とか、目線のぶれなさとかがちょっと一般人の感じがしない。ちゃんと聴衆を見回しながら、溜めるところは溜めるみたいな」と絶賛した。
■ほとんどぶっつけ本番「前日に『やって』と言われた」聴衆の前で、夫を全力で応援する。政治家でもない限り、まず経験はないだろうことを堂々とやってのけたあたりが、話題になった理由でもある。里奈さんは「前日に夫から『やって』と言われた」そうだが、「チームメンバーがかなり心配してくれて原稿を書いてくれた。最初はそのまま読んでいたが、だんだんやっていくうちにボランティアの方がフィードバックをくださって、最終的に安野の人柄が伝わるスピーチになった」と自己分析した。また、拡散した動画も「最初からずっと応援してくださっているボランティアの方が撮影されたもの」で、「今回の選挙戦らしい、陣営らしい結果になって本当によかった」と目を細めた。それでも、予想以上に拡散した事態については「カラオケの動画を撮られたら、なんか割とうまかったらバズったというのと同じような話(笑)。明らかな素人がちょっとうまかったのでバズった。『お前は政治家を目指しているのか』と揶揄されるがそういうことではなくて、そのカラオケのちょっと上手い人が武道館を埋められるかといったら全然違う話」と冷静だった。
■選挙戦に関わるということの意味「特殊なことと見られた」里奈さんは出版社に勤める会社員。夫が17日間の選挙戦を戦っている中、常に行動をともにできたわけでもない。「有給を取ったのは1日半。平日は朝だけ行って、あとは土日」だったが、手元にあったスマホは常にチャットツールの通知が鳴りっぱなし状態。こんなにSlackを見ることは一生ないんじゃないかというくらい。1時間くらいで電源がなくなった」というエピソードも披露した。ただ今回、選挙戦に関わったことで感じたこともあった。「夫の選挙を手伝いますというレベルを超えていたところがあった。ただ、それ以上に『選挙に関わる』『政治参加をする』ということに対して、特殊なことと見られた。オンラインでもリアルな生活でも、ネガティブに働くケースが非常に多く、その社会自体がおかしい」。今回、史上最多の56人という候補者が出て「カオスな都知事選」とも呼ばれた中、それでもなお政治活動が特別視されることに違和感を覚えたという。
■里奈さん出馬は?「安野貴博だからメンバーが集まった。私は毎日、人の悪口を言っている」強烈なインパクトを残した里奈さんに対して、ひろゆきは1つの興味を投げかけた。「チーム安野の行動力だったり、公約やツールがうまくいくのもわかった。女性の方が出馬すれば当選率が高いなら、里奈さんが出た方がいいのでは」。これに里奈さんは「(チーム安野は)明らかに安野貴博の求心力で集まったメンバー。中心に安野のフラットさがあった。私の演説の中にもあったが、安野が他陣営を下げないで『これはやりましょう』というのが、チーム全体のメッセージ。私は本当に毎日、人の悪口を言っているような人間なので、チーム安野的なやり方は絶対にできなかった」と笑顔で語り、番組出演者たちの笑いを誘う場面もあった。
(『ABEMA Prime』より)
・【映像】政見放送ではチューブトップ姿になった内野愛里氏・【映像】恋人のウソ、どこまで許せる?(チェック項目)・政見放送でチューブトップ姿に…内野愛里「物議は醸したけど私的には政治にちょっと貢献できた」売名行為との指摘には「知ってもらわなければ投票してもらえない」・都知事選敗戦の石丸伸二氏「広島1区も選択肢」発言の意図 「メディアの皆さんが反応するからそう言ってる」・【映像】“目からスマホまで20cm”の実際の距離感鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。