旧優生保護法のもとで不妊手術を強制され、国を訴えている人たちが7月17日に面会のため首相官邸を訪れました。岸田文雄 首相は謝罪した上で、提訴していない被害者や配偶者も含めて補償を検討することを明らかにしました。

岸田首相は改めて謝罪

7月17日午後1時半過ぎ、首相官邸を訪れた人たち。

訪れたのは、旧優生保護法のもとで不妊手術を強制され国を訴えている人たちです。

最高裁大法廷は7月3日、「旧優生保護法は憲法に違反する」とした上で、不法行為から20年過ぎると賠償を求める権利が消滅する「除斥期間」について「国が責任を免れることは正義・公平の理念に反する」と国に賠償を命じる判決を言い渡しました。

判決を受け政府が補償に向けた検討を始める中、岸田文雄 首相は17日午後、原告たちと面会し謝罪しました。

岸田文雄 首相:
改めて皆様方おひとりおひとりに深く深く謝罪申し上げます

不妊手術を強いられた思いを訴え

そして、不妊手術を強いられた人たちが思いを訴えました。

不妊手術を強制された北三郎さん(仮名):
判決を聞いた後もまだ心が晴れません。国としてしっかり責任を取ってほしいです

不妊手術を強制された小島喜久夫さん:
私は19歳の時に病院へ入れられて、精神分裂症というあだ名をつけられて、そして優生手術をされました。小部屋に入れられて(不妊手術を)無理やりされて、そのことは一生忘れません

最後に岸田首相は他の関連する裁判で国の除斥期間の主張は取り下げ、和解を進めていくほか、提訴していない被害者や配偶者も含めて補償を検討することを明らかにしていました。

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