大石知事の後援会の政治資金収支報告書の記載をめぐり、現職の県議側から286万円を借り入れていた問題で、知事は5日に県議会で「より実態に則した記載にするため寄付に訂正した」と説明しました。

また迂回献金との指摘についても否定しました。

大石知事をめぐっては、2022年の知事選の際、自身の後援会が現職の県議側から286万円を借り入れていたことが政治倫理上の問題があると指摘を受けていました。

大石知事は県議会の全員協議会で、8月2日に県議側との合意のもと、収支報告書の記載を「借り入れ」から「寄付」に訂正したと説明しました。

大石賢吾 知事
「何らかの不都合な事実を隠ぺいしようとしたり、取り繕うとしたことではない。今般、専門家の助言を踏まえて実態に即した記載にすべきとの判断で今回の訂正を行った」

また、移動した286万円の資金が複数の医療法人などから県議側を通じて知事側に渡っていることから、「迂回献金では」との指摘を受けていましたが大石知事は否定しました。

大石賢吾 知事
「医師連盟としては、医療法人から政党支部等を経由して私の後援会に対する寄付を目的としたものではなく、政党支部への寄付だったとのことなので迂回献金にはあたらない」

大石知事は「2022年2月の入金当時は資金移動の事実を知らなかった」と説明しました。

一方、資金の移動を誰が指示したかなどについては「調査したものの把握できなかった」としていて、県議からは「説明が足りない」との声も聞かれました。

大倉聡 議員
「知らぬ存ぜぬというので全ての答弁を持っていった印象」「県民は納得したのか、疑惑はさらに深まった印象」

山田朋子 議員
「調査(の結果)も分からなかったという適当な、全員協議会への臨み方としては不誠実だった」

前田哲也 議員
「議員に納得してもらうよりも県民に納得してもらうことが大事。全協の場だけでなく、改めて県民に対してしっかりと説明することが大事だと思う」

県議会は9月2日の議会運営委員会で各会派の意見を集約し、今後の方針を検討する考えです。

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