笠岡市は、今後10年間で、100億円の財政赤字が見込まれると発表しました。物価や人件費の上昇を見通せなかったことが要因としています。

市の貯金に当たる財政調整基金もこのままいけば2025年度に底を突きます。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「早急に抜本的な改善策に取り組むと同時に市民の皆様にも現在の財政状況について丁寧に説明し理解をいただけるよう努めていく」

笠岡市によりますと、今後、施設一体型の小中一貫校の整備、JR笠岡駅の南口設置などの大型ハード事業が本格化し、年間10億円前後の収支不足が続き、10年間で100億円の財政赤字が見込まれるということです。

市の貯金に当たる財政調整基金の残高は2023年度末で10億9000万円しかなく、このまま収支改善に取り組まなければ25年度には底を突きます。

2023年9月に公表した収支不足の想定は10年間で23億8000万円で、4倍近くに膨れ上がっています。市は、物価上昇率を実態よりも低く見積もり、職員の給与引き上げなども考慮していなかったということです。

今後、大型ハード事業の見直しや未利用地の売却、イベントの中止などで年間13億円の収支改善を図ることにしています。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「大変厳しい見通し、目標だと思うが、必ず何としてもやらなければ笠岡市が立ちいかないので腹をくくってやっていきたい」

市は、財政健全化に向け、対策を盛り込んだ改革プランを24年秋にもまとめることにしています。

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