9月の自民党総裁選挙に向けて、19日の小林鷹之氏に続いて、24日は石破元幹事長が地元・鳥取の神社で支援者らを前に、立候補を表明することにしています。

5回目の総裁選挙への挑戦となる石破氏は「原点に戻って総決算の最後の戦いに挑む思いだ」と述べていて、東京と地方をともに発展させる決意を示す見通しです。

総裁選挙の候補者は、推薦人が必要となった1972年以降、2008年と2012年の5人が最も多く、今回はそれを上回る過去最多となる可能性を指摘する声も出るなど、混戦の様相が強まっています。

石破氏プロフィール

石破氏は、衆議院鳥取1区選出の当選12回で、67歳。総裁選挙には5回目の挑戦となります。

鳥取県知事や自治大臣を務めた石破二朗氏の長男として生まれました。

慶応大学を卒業後、銀行に勤めていましたが、田中角栄・元総理大臣の勧めで政治の世界に入りました。

田中派の事務局職員を経て1986年の衆議院選挙に立候補し、当時、全国最年少となる29歳で初当選します。

そして、リクルート事件をきっかけに党内の若手議員が結成した研究会に参加し、小選挙区制の導入など政治改革を訴えました。

1993年には、政治改革法案の取り扱いをめぐって、野党が提出した宮沢内閣に対する不信任決議案に賛成して自民党を離党。新生党、新進党を経て、1997年に自民党に復党しました。

2002年に小泉内閣で防衛庁長官として初入閣し、防衛大臣、農林水産大臣を歴任しました。

自民党が野党だった2012年の総裁選挙では最も多くの党員票を獲得しましたが、決選投票で安倍元総理大臣に敗れました。

第2次安倍政権発足後は、党の幹事長や地方創生担当大臣として政権を支えましたが、退任したあとは、安倍氏と距離を置きます。

4回目の挑戦となった2020年の総裁選挙では菅前総理大臣に敗れ、前回・3年前の総裁選挙には立候補せず河野デジタル大臣を支援しました。

2015年に当時の安倍総理大臣の後継を目指したいとして立ち上げた派閥は、所属議員の減少などを受けて3年前に事実上解散しています。

ここ数年は、近い議員と政策勉強会を重ね、全国各地を回って講演するなど活動を続けてきました。

今回、党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題が表面化してからは「カネに左右されない政治をつくるべきだ」と述べるなど、政治改革の必要性を繰り返し訴えてきました。

「鉄道オタク」を公言 料理好きな面も

安全保障政策に精通していることで知られ、戦闘機や軍艦のプラモデル作りを趣味としていることもあって「防衛オタク」とも呼ばれています。

また、東京と地元・鳥取の間をあえて鉄道で移動するなど「鉄道オタク」であることも公言しています。

かつての人気アイドルグループ「キャンディーズ」のファンで、ラジオ番組に出演した際、彼女らの解散宣言に触れ「キャンディーズに及びもつかないが、普通のおじさんに戻りたい」と述べて話題になりました。

夏目漱石や森鴎外といった文学から漫画まで幅広い分野の本を読む読書家で、議員会館の事務所には本棚に収めきれない専門書などが机や棚に平積みされています。

料理好きとしても知られ、得意料理のカレーライスをふるまうこともあります。

ラーメンの文化振興を目指す議員連盟の会長も務め、各地で食べ歩いてみずから“振興”を図っているということです。

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